おしゃれは忍耐

最近のアパートも随分とおしゃれな外観になってきたなと感じます。

一昔前までは、木造や簡素な鉄筋コンクリート、タイルも似たり寄ったりな感じだった気がします。

それが、今現在は、大きさを始め、色や形も様々なモノを使用するようになりました。

職人の腰にダイレクトにダメージを与えるような、職人殺しの重たいタイルなど、普通に使われています。

下に木枠を作り固定してから、下から順に積み上げてゆきます。

もはや、タイルは張るものではなく、組み立てるものになってきています。

それに合わせたフェンスも多様化していますね。

そして、最後の仕上げに植木を植栽して緑地を造ります。

 

そこに使用されているのは「オタフクナンテン」「アオダモ」「ビョウヤナギ」「ジョウリョクヤマボウシ」「アジサイ」などなど、多種類の植木です。名前はわからずともなんとなく見たことがあるような彼らです。

彼らは、常緑であるとか、葉がきれいで花も咲くとか、見栄えが良いことに加え、丈夫であるということが非常に重宝されています。

個人のお庭にいれば十分に与えられる水分、たまに頂けるであろう肥料等が彼らにはないのです。

自力で地面から水分を吸い上げ、光合成により栄養を造る自給自足の生活です。おしゃれな外観を維持するために、今日も彼らは耐え忍びながら生きているのです。

そんな、忍耐強い彼らをどうか愛でてあげてください。

(文:ブルーナ春暁)